ブラック企業、格差社会を是正する力を養う法教育には、雇用のルール(労働法)の体系的な理解は不可欠です。
人は、人生の半分以上は労働に関わりを持つが、その労働の多くは他人に雇われての労働である。雇用に関するルールを定めているのが労働法であるが、生徒・学生たちはその法律知識も不十分なままに雇用社会に送り出されている。この講習では、雇用社会で働く人にはこの程度の法律知識は持ってほしい、また教えておいてほしいと思われる、雇用のルールを学習する。
認定証番号 | 平30-30186-500681号 |
時間数 | 6時間 |
対象地域 | 全国 |
対象職種 | 教諭 |
主な受講対象者(目安) | 小・中(社会)・高(公民) |
講義形式 | インターネットを利用したe-Learning、1回は45分(小テスト込) |
修了認定の方法 | 筆記試験(試験時間は30分) |
講師 | 前田 達男(金沢星稜大学女子短期大学部非常勤講師、金沢大学名誉教授) |
各回のタイトル | 学習目標 | 担当者 | |
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1 | 労働市場への参入 | 募集・採用に当たって不合理な差別の禁止を理解する。 障害をもつ人の雇用保障法制の概略を知る。 労働契約の特質を理解し、採用内定・試用の法的意味も学習する。 | 前田 達男 |
2 | 雇用形態の多様化と正規雇用・非正規雇用 | 非正規雇用には直接雇用(パートタイム労働者、期間工など)と間接雇用(下請労働者、派遣労働者)があること、両者の相違点を知り、何故、偽装請負などが発生するかを学習する。 正規雇用労働者が抱えている問題(長時間労働、配転など)を理解し、雇用のルールに則った是正策を考える。 | 前田 達男 |
3 | 労働条件の基準 | 賃金・労働時間など労働条件の最低基準を定めている労働基準法・関連法の枠組みを学習するとともに、この枠組みを空洞化させている制度や慣行についても理解する。 時間外・休日・深夜割増賃金の制度について未払い賃金が争われた裁判例から学ぶ。 | 前田 達男 |
4 | 安全・快適な職場環境の整備と使用者の責任 | 使用者には労働災害を防止する安全配慮義務やセクハラなどのない職場環境整備義務があることを学習する。 労災補償、通勤災害の仕組みとパート労働者や不法就労外国人労働者も適用対象であることを知る。 過労死、過労自殺裁判の進化と教訓を学ぶ。 | 前田 達男 |
5 | 仕事をやめるとき | 解雇は、(1)合理的な理由(2)社会的相当性がなければ無効であることを理解する。 雇止め(反復更新されてきた有期の労働契約の更新拒否)が解雇に準じて扱われることを理解する。 定年制と高齢者雇用安定法の関係を知る。 | 前田 達男 |
6 | 労働組合に加入する | 勤め先に組合がなくても地域の個人加盟組合に入り、その助力を得て会社と団体交渉ができることを理解する。 労働者の組合参加・活動を保障している不当労働行為制度についての基礎知識を得る。 法律(労働組合法)を補っている重要な集団的労働関係判例について、その通称、理論の要点を知る。 | 前田 達男 |
7 | 権利の救済 | 雇用のルールが守られていない時はどこに行けばよいか、権利の救済機関を知っておく。 新しい労働審判制度や簡易裁判所の少額訴訟(賃金未払など)の活用方法も知っておく。 | 前田 達男 |
インターネットを通じて学習します。
受講するためには、動作環境を満たすデバイスとインターネットを利用できる環境が必要です。
インターネットが利用できるのであれば、受講時間、受講場所は問いません。いつでもどこでも学習できます。
具体的な学習方法等については、受講者決定後、ホームページ等で案内をします。