【選択】風景のサイエンス 理工系 数物系科学

風景は時々刻々変化するが、水蒸気やチリのわずかな配合の具合で驚くほど変貌することを原子、分子のレベルで解説する。

講習概要

心を静めて戸外の環境に目を凝らすと、空の様子、遠くの山の見え方、水面等、同じものであっても、その色や見え方は千変万化する。この現象への小中高生の気付きは理科の芽の一つであり、生徒への適切な対応が求められる。この一見複雑な現象は、二十世紀に解明された気候、原子・分子、光の科学で読み解くことができ、本講習では、水蒸気やチリのわずかな配合の具合で風景は驚くほど変貌すること等を学ぶ。

講義内容

認定証番号平30-30186-500726号
時間数6時間
対象地域全国
対象職種教諭
主な受講対象者(目安)小・中(理科)・高(理科)
講義形式インターネットを利用したe-Learning、1回は45分(小テスト込)
修了認定の方法筆記試験(試験時間は30分)
講師佐藤 文隆(京都大学名誉教授)

各回の講義

各回のタイトル学習目標担当者
1太陽光と空気の中の風景

風景という言葉で思い浮かぶ様々な視点の中でこの講義で「風景」を取り上げる視点を理解する。

このような「風景」の変動を決める二つの原因は「空気」と「太陽光」であることを実感する。

この講義で取り上げる三つの風景現象を写真によって理解する。

佐藤 文隆
2太陽光と色のサイエンス

太陽光が様々な色の混色である事を理解する。

照射光と物体の色の関係は吸収と反射で理解できる。

人間の視覚は自然の光の一部分を感知することを理解する。

佐藤 文隆
3空気の成分と光の波長

空気が分子気体と微粒子から成ることを理解する。

高さにより成分は変化する事がわかる。

太陽光の空気の成分との作用を理解する。

佐藤 文隆
4青い空と大気の高さ

地球での空気の層の厚さは重力と圧力の釣り合いで決まっていることを理解する。

分子による散乱では散乱光は青くなり、透過光は赤くなることを理解する。

赤くなった透過光を雲が反射することで夕焼けが見えることを理解する。

佐藤 文隆
5高い雲と低い雲

雲の高さとかたちで分類する。

雲は水の微粒子である雲粒から出来ている。

雲粒による光の散乱はどの波長でも同じように起こる。

空が白む「もや」は「チリ」で起こる。

佐藤 文隆
6遠景の山はなぜ青い

空気が分子気体と微粒子から成ることを理解する。

高さにより成分は変化する事がわかる。

太陽光の空気の成分との作用を理解する。

佐藤 文隆
7「風景」と環境問題

地球の生存圏の環境を決めている太陽エネルギーの流入量を雲が支配している。

水蒸気が「チリ」を核にして水滴となり、雨となって「チリ」は空気中から除去される。この清掃作用が崩れると空気の汚れが進む。

人工的な大気汚染「チリ」が水滴の水に溶けて水滴の成長を妨げて、降雨による清掃作用を阻害する。スモッグはその一例。

佐藤 文隆

その他、連絡等

インターネットを通じて学習します。

受講するためには、動作環境を満たすデバイスとインターネットを利用できる環境が必要です。

インターネットが利用できるのであれば、受講時間、受講場所は問いません。いつでもどこでも学習できます。

具体的な学習方法等については、受講者決定後、ホームページ等で案内をします。


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